マネーフォワードのまま記帳を外注する手順
クラウド型なので権限を付与するだけ。ファイルのやり取りは不要です。与えてよい権限・与えない権限の一覧、自動連携と手入力の二重計上を防ぐルール、作業期間の分け方をまとめました。
権限を付与するだけです。データの受け渡しは発生しません
マネーフォワードクラウドはクラウド型なので、外注先を「メンバー」として招待し、必要な権限を与えるだけで作業を任せられます。ファイルをやり取りする必要がなく、同じデータを同時に見られるのが最大の利点です。注意点は権限の範囲と、自動連携で取り込んだ取引と手入力の二重計上です。
手順
- 契約を自社名義にしておく — すでに外注先の名義で契約していると、解約時にデータを失います。自社の管理者アカウントを必ず持ってください。
- メンバーとして招待する — 管理画面から外注先のメールアドレスを登録します。
- 権限を設定する — 下記の表を参照。
- 作業範囲を決める — 「どの月まで外注先が触るか」を明確にします。
- 証憑の渡し方を決める — ストレージ共有、メール、会計ソフトへの直接アップロード。
権限の設定
| 機能 | 外注先に与えるか |
|---|---|
| 仕訳の入力・編集 | 与える |
| 証憑の閲覧・アップロード | 与える |
| 試算表・帳簿の閲覧 | 与える |
| 銀行・カード連携の設定変更 | 与えない(認証情報に関わる) |
| メンバーの追加・削除 | 与えない |
| 契約プランの変更 | 与えない |
| 給与・人事のデータ | 必要な場合のみ(個人情報) |
二重計上に注意
マネーフォワードで最も多い事故です。
- 自動連携で取り込まれた取引を、外注先が手入力でも登録してしまう
- 結果として同じ取引が2件計上され、残高が合わなくなります
- 対策=「連携データは自動、それ以外だけ手入力」というルールを最初に決める
残高が合わない場合の原因の探し方は通帳残高と帳簿が合わないときの原因の探し方にまとめています。
証憑の渡し方
| 方法 | 特徴 |
|---|---|
| 会計ソフトに直接アップロード | 最も効率的。電子帳簿保存法の要件も満たしやすい |
| クラウドストレージで共有 | フォルダとファイル名のルールを決める |
| メールで送る | 件数が多いと管理が煩雑 |
| 紙を郵送 | 費用が上がる。電子で受け取ったものは電子保存が義務 |
保存要件は電子帳簿保存法の要件を満たす証憑の保存方法に。
作業期間の分け方
同じ月を両方が触ると、修正が上書きされます。
- 「前月分は外注先、当月分は自社」のように区切る
- 月次を締めたらロック機能で編集できないようにする
- 締め後に修正が必要になったら、誰が行うかを決めておく
マネーフォワード特有の利点
- 銀行・カード連携が強い — 対応金融機関が多く、取り込みが安定しています
- 他のサービスとの連携 — 請求書、経費精算、給与などを同じIDで使えます
- 権限管理が細かい — 機能ごとに閲覧・編集を分けられます
- 仕訳ルールの学習 — 一度設定した処理を次回から自動適用できます
ただし仕訳ルールが誤っていると、その誤りが自動で繰り返されます。導入時と担当者交代時に一度点検してください(AIが作った仕訳を人が確認する手順)。
解約・変更するとき
契約が自社名義なら、外注先のメンバー権限を削除するだけで完了します。データは自社に残ります。これがクラウド型の最大の利点です。
逆に外注先の名義で契約している場合、解約と同時にアクセスできなくなります。いま外注先の名義になっているなら、契約の移管を依頼してください(経理代行の契約前に確認する契約書の条項)。
他のソフトからの移行や、費用の目安はマネーフォワードのまま記帳を外注すると仕訳件数からの試算をご覧ください。
この記事に関するよくある質問
マネーフォワードのまま記帳を外注できますか?
できます。クラウド型なので外注先をメンバーとして招待し、必要な権限を与えるだけです。ファイルの受け渡しは発生せず、同じデータを同時に見られます。ただし契約は必ず自社名義にしておいてください。
外注先にどこまでの権限を与えるべきですか?
仕訳の入力・編集、証憑の閲覧とアップロード、試算表・帳簿の閲覧までです。銀行・カード連携の設定変更、メンバーの追加削除、契約プランの変更は与えないでください。連携の設定にはネットバンキングの認証情報が関わります。
残高が合わなくなる原因で多いものは?
自動連携で取り込まれた取引を手入力でも登録してしまう二重計上です。「連携データは自動、それ以外だけ手入力」というルールを最初に決めてください。