実務の手順 ・ 約6分

勘定奉行のまま記帳を外注する手順

インストール型なので受け渡し方式を最初に決めます。バックアップ往復・クラウド版での同時アクセス・CSV受け渡しの3つ。往復方式の事故はほぼ全部「上書き」なので、期間で区切ることが唯一の防ぎ方です。

まず結論

データの受け渡し方を最初に決めれば、そのまま外注できます

勘定奉行はインストール型が中心なので、クラウド型のように「招待するだけ」とはいきません。実務上は①バックアップファイルをやり取りする ②クラウド版・リモート接続で同じデータを触る ③仕訳データをCSVで受け渡すのいずれかです。同じ期間を両方が触らないよう区切ることが、事故を防ぐ最大のポイントです。

受け渡しの3方式

方式やり方向いている場合
バックアップの往復自社でバックアップ→外注先が復元・入力→返送→自社で復元月次でまとめて任せる。最も一般的
クラウド版・リモート接続同じ環境に双方がアクセス頻繁にやり取りする。同時進行したい
CSVの受け渡し外注先が仕訳CSVを作り、自社で取り込む入力だけ任せ、自社でデータを持ちたい
バックアップ往復方式の事故は、ほぼ全部「上書き」です。 外注先が作業している間に自社でも入力すると、返ってきたデータを復元した瞬間に自社の入力が消えます。「この月は外注先、この月は自社」と期間で区切るのが唯一の防ぎ方です。

手順(バックアップ往復方式)

  1. 作業対象の期間を決める — 「前月分」など。
  2. 自社側の入力を締める — その期間はもう触らないと決めます。
  3. バックアップを取って渡す — 日付入りのファイル名にします(例:20260731_backup.zip)。
  4. 証憑を渡す — データ化して渡すほうが安く早く済みます。
  5. 外注先が入力して返送
  6. 自社で復元する — 復元前に現状のバックアップも取っておくと、問題があっても戻せます。
  7. 残高を照合する — 通帳・カード・現金(通帳残高と帳簿が合わないときの原因の探し方)。

勘定奉行特有の注意点

  • バージョンを合わせる — 自社と外注先のバージョンが違うと、復元できない、または戻せなくなることがあります。依頼前に必ず確認してください。
  • ライセンス — 外注先が自社データを扱うために、相手側にもライセンスが必要です。会計事務所向けの環境を持っているか確認します。
  • データ領域 — SQL Server上で管理されるため、単純なファイルコピーでは移せません。必ず製品のバックアップ機能を使います。
  • 締め処理 — 月次締めを行うと編集できなくなります。締めのタイミングを双方で合意しておきます。
  • 奉行クラウド — クラウド版なら権限付与での運用ができ、往復が不要になります。移行を検討する価値があります。

CSVで受け渡す場合

外注先が仕訳データをCSVで作り、自社の勘定奉行に取り込む方式です。

  • データは常に自社にある — 往復による上書き事故が起きません
  • 取り込み形式を最初に決める — 科目コード、税区分、部門コードの対応表を共有します
  • 重複取り込みに注意 — 同じCSVを2回取り込むと二重計上になります。取り込み済みの管理が必要です

この方式は会計ソフトを問わず使えるため、将来ソフトを変えても手順が生きます。

外注先に確認すること

確認事項なぜ
勘定奉行の実務経験操作の癖があるソフトです。未経験だと確認のやり取りが増えます
バージョンの対応復元できないと何も始まりません
受け渡し方式の希望相手の運用に合わせたほうがスムーズです
部門・プロジェクト管理の要否建設業・製造業などで必要な場合
税理士が関与するか判断が必要なときに止まらないか(記帳代行業者の選び方

「乗り換えが必要」と言われたら

理由を確認してください。勘定奉行のまま外注できる事務所は存在します。対応できないだけの場合、別の事務所を探すほうが早いことがあります。

ただし、クラウド型に移行したほうが結果的に楽になるケースもあります。往復の手間が消え、証憑の受け渡しもデータで完結するためです。移行にはデータ変換の手間とコストがかかるので、説明を聞いたうえで判断してください勘定奉行のまま記帳を外注する)。

費用の目安は仕訳件数から試算できます。


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よくある質問

この記事に関するよくある質問

勘定奉行のまま記帳を外注できますか?

できます。バックアップファイルの往復、奉行クラウドやリモート接続での同時アクセス、仕訳CSVの受け渡しの3方式があります。ただし相手側にもライセンスと実務経験が必要なので、依頼前に確認してください。

バックアップを往復させるときの注意点は?

同じ期間を両方が触らないことです。外注先が作業している間に自社でも入力すると、返ってきたデータを復元した瞬間に自社の入力が消えます。「この月は外注先、この月は自社」と期間で区切ってください。復元前に現状のバックアップも取っておくと安全です。

バージョンが違うと問題がありますか?

あります。自社と外注先のバージョンが違うと復元できない、または元に戻せなくなることがあります。依頼前に必ず確認してください。また勘定奉行のデータはSQL Server上で管理されるため、単純なファイルコピーでは移せません。必ず製品のバックアップ機能を使います。

経理を採用する前に、いくらで回るか確かめてください。

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