freeeのまま記帳を外注する手順
権限を付与するだけですが、税理士向けのアドバイザー枠と通常のメンバー招待は別物です。前者は事務所側の契約で追加されるため自社の有料メンバー数を消費しません。freee特有の注意点もまとめました。
権限を付与するだけです。ただし「税理士アカウント」と「メンバー招待」は別物です
freeeもクラウド型なので、招待するだけでデータの受け渡しは不要です。ただしfreeeには通常のメンバー招待と、税理士・会計事務所向けのアドバイザー枠があり、後者は事務所側の契約で追加されるため自社の有料メンバー数を消費しません。この違いを知らずに通常メンバーとして招待し、余計な費用を払っている会社があります。
手順
- 契約を自社名義にする — 管理者は必ず自社(代表者または役員)が持ちます。
- 相手が税理士・会計事務所なら「アドバイザー」として招待 — freeeの事務所向けプランを持つ相手なら、この枠で入れます。
- 相手が一般の代行業者ならメンバー招待 — この場合は自社のメンバー数にカウントされます。
- 権限を設定する — 下記の表を参照。
- 作業範囲と期間を決める
権限の設定
| 機能 | 外注先に与えるか |
|---|---|
| 取引の登録・編集 | 与える |
| ファイルボックス(証憑) | 与える |
| レポート・帳簿の閲覧 | 与える |
| 口座の同期設定 | 与えない |
| メンバー管理 | 与えない |
| 人事労務(給与) | 必要な場合のみ。個人情報を含む |
| 決済・振込機能 | 与えない |
freee特有の注意点
「取引」と「仕訳」の考え方が違う
freeeは取引ベースの入力が基本で、借方・貸方を直接書く形とは操作感が異なります。他のソフトに慣れた事務所だと戸惑うことがあるため、freeeでの実務経験があるかを確認してください。
自動で経理(連携データ)の処理
- 銀行・カードから取り込まれた明細を、1件ずつ「登録」する運用です
- 登録前の明細が溜まっていると、残高が合いません
- 推測ルールを設定すると自動登録できますが、誤ったルールは誤りを繰り返します
ファイルボックス
証憑をアップロードすると、AIが読み取って取引の候補を作ります。電子帳簿保存法の要件を満たす形で保存できるため、紙の保管が不要になります(電子帳簿保存法の要件を満たす証憑の保存方法)。
読み取りの精度と限界は証憑をAIに読み取らせるときの精度と限界にまとめています。
AIとの連携で先に進める
freeeはMCP(AIが外部サービスを操作するための接続規格)に対応した接続口を提供しています。これにより、AIがfreeeのデータを直接読み書きできます。
ただし実務で回している事務所はごくわずかです。仕組みの詳細はfreee MCPとは何かに、どこまで任せられるかはAI記帳はどこまで自動化できるのかにまとめています。
「AIで自動化できます」という説明を受けたら、実際にどこまで自動で、どこから人が見るのかを確認してください。境界を説明できない相手は、実際には運用していません。
作業期間の分け方
- 「前月分は外注先、当月分は自社」のように区切る
- 月次を締めたらロックする
- 締め後の修正は誰が行うかを決める
解約・変更するとき
契約が自社名義なら、外注先の権限を削除するだけです。データは残ります。
アドバイザー枠で入っている税理士を変更する場合も同様で、解除して新しい事務所を招待します。データの引き継ぎは発生しません。この点はクラウド型の大きな利点です(税理士との契約を解除するときの引き継ぎ)。
費用の目安は仕訳件数から試算できます。freeeのまま記帳を外注するもご覧ください。
この記事に関するよくある質問
freeeで外注先を招待する方法は2種類あるのですか?
はい。相手が税理士・会計事務所でfreeeの事務所向けプランを持っていれば「アドバイザー」枠で招待でき、自社の有料メンバー数を消費しません。一般の代行業者はメンバー招待になり、自社のメンバー数にカウントされます。この違いを知らずに余計な費用を払っている会社があります。
freeeだと乗り換えが必要と言われました。
freeeを使い続けたまま外注できます。相手がfreeeに対応していないだけの場合があるため、対応できる事務所を探すほうが早いことがあります。データ移行には手間もリスクもあります。
freee特有の注意点はありますか?
取引ベースの入力が基本で、借方・貸方を直接書く形とは操作感が異なるため、freeeでの実務経験があるか確認してください。また銀行・カードから取り込まれた明細は1件ずつ登録する運用のため、登録前の明細が溜まっていると残高が合いません。